アスファルトシングルって何?その特徴と役割

アスファルトシングル

アスファルトシングルは、とても施工しやすい屋根材です。耐用年数も比較的長い屋根材ですが、やや燃えやすい特徴もあります。アメリカの住宅では、この屋根材が使用されている事が多いです。

どのような特徴がある素材か

アスファルトシングルには、グラスファイバーという素材が使われています。いわゆるガラス繊維ですが、その上にアスファルトでコーティングされているのが特徴的です。非常に柔らかい屋根材で、手で簡単に曲げる事ができます。
アスファルトシングルの料金ですが、1平米メートルにつき6,000円目安になります。ただし状況によっては、7,000円台になる事もあります。その屋根材を下地に取り付ける方法は2つあって、接着剤を使用して固定する方法と、釘による固定です。
この屋根材は、アメリカの住宅に採用されている事が多いです。アメリカにある80%程度の住宅は、アスファルトシングルを採用しているのです。

やや複雑な場所でも設置できる

曲げやすい素材だけに、多少複雑な場所にも施工可能です。
そもそも屋根材は、場所によっては施工が難しい事もあります。例えば折り曲げが難しい屋根材です。複雑な形をしている屋根ですと、それを設置するのは難しい事もあります。表面が起伏に富んでいる屋根ですと、折り曲げが難しい板や材料などを取り付けるのは、少々困難だからです。
その点アスファルトシングルは、簡単に折り曲げる事ができます。多彩な屋根に設置可能なのです。


地震には強いアスファルトシングル

またアスファルトシングルには、地震に関する特長もあります。耐震性は比較的優れているからです。
そもそも屋根材は、それぞれ重さが異なります。比較的重たい屋根材もあれば、軽い屋根材もある訳ですが、それは耐震性にも大きく関わってくるのです。前者の重たい屋根材の場合は、建物の他の箇所に負荷をかけてしまう傾向があります。地震が発生した時に、その屋根材の重みが他の場所に伝わり、ヒビが入ってしまう事もあるのです。逆に軽い屋根材の場合は、ヒビは入りづらい傾向があります。アスファルトシングルという屋根材は、非常に軽いです。
日本にある住宅の屋根には、瓦が設置されている事も多いです。その瓦と比べると、実に5分の1程度の重さを誇っています。それだけに耐震性が優れている屋根材なのです。

耐用年数が比較的長い

ところで屋根材は、それぞれ耐用年数が異なります。比較的長持ちする屋根材もあれば、そうでない屋根材もありますが、アスファルトシングルは前者の屋根材なのです。
アスファルトシングルは、実に30年程度の耐用年数を誇っています。他の屋根材と比べても、比較的長持ちする方なのです。

やや湿気に弱い性質がある

ただしアスファルトシングルは、若干湿気に弱い性質もあります。ですから湿気がこもりやすい屋根ですと、施工が難しい事もあります。また屋根が北向きですと、カビやコケなどが発生しやすいのも特徴的です。
一旦はカビやコケが発生しても、高圧洗浄の作業によって除去する事はできます。ただしその作業を行うなら、費用も必要です。
このためアスファルトシングルは、湿気が多い地域には不向きという声も多いです。湿度が高めな地域ですと、その屋根材にカビが生えやすくなってしまうからです。

勾配が緩い屋根には向かない

また勾配に関する特徴もあります。
アスファルトシングルは、もちろん屋根に設置する必要があります。問題は、その屋根の勾配なのです。屋根によっては、若干勾配が緩いこともあります。それではアスファルトという屋根材の施工は、少々難しい事も多いです。勾配が緩い屋根の場合は、むしろ他の屋根材の方が望ましい事もあります。
しかし、それもリフォーム業者次第です。業者によっては、多少は勾配が緩くても施工可能な材料を準備できる場合があります。

施工できる業者が少ない

アメリカでは多くの住宅に採用されていますが、日本では風に煽られるなどの懸念からそれほど普及には至っていません。そのためアスファルトシングルはそもそも施工できる業者が少ない傾向にあります。施工方法も他の屋根材と若干違う為、しっかりとアスファルトシングルの特徴を理解している屋根工事業者に相談するようにしましょう。アスファルトシングルに関して正しい情報を載せているHPもそれほど多くは無かったですが、前回は街の屋根やさんというHPを参考にさせて頂きました。他の屋根材に関しての情報も多くありましたので比較・参考に見てみてはいかがでしょうか?


やや燃えやすい特徴もある

ところでアスファルトシングルは、表面部分はアスファルトでできています。グラスファイバーの部分に傷が付かないよう、アスファルトでコーティングされている訳です。
アスファルトには1つ欠点があって、やや燃えやすい性質があります。他の材料と比べると比較的燃焼しやすい訳ですが、それはアスファルトシングルのデメリットの1つでもあります。
このため、一部の地域ではアスファルトシングルが難しい事もありました。地域によっては、防火性が求められる事もあります。そのような地域ですと、アスファルトを設置している屋根は少々難しいのです。
しかし最近では、アスファルトシングルに関する状況も変わってきています。強化加工が施された素材も登場してきていますし、そもそも建築に関する法律も改正されました。上記のような防火性が求められる地域でも、アスファルトシングルを施行できるようになったのです。


総じてアスファルトシングルは、曲げやすさと耐震性が特徴的な屋根材です。デザイン性も比較的優れている事が多く、屋根の雰囲気を個性的にしたい方々は、しばしばアスファルトシングルを検討しています。